QR決済の統一規格がついに3月発表されると話題になっています。
統一規格とはつまり
- どの事業者が発券しても
- どのサービスでコードを読み取っても
- 同じ金額、商品で読み取れる
ようになることです。
現在、ペイペイ、楽天ペイ、メルペイ、d払い、LINEPay等
QR決済が多数普及する一方で、
それぞれのコードにそれぞれ対応せねばならず
加盟店のストレスにつながっています。
そんな中、いよいよ統一に向けて
動きが進んできたようですが、
既に課題が多くなりそうな予感です。
この記事では、
統一規格における課題と今後の動向について
解説をしていきたいと思います。
3月22日追記)
統一規格が出てきたので、調べてみました!
統一規格における課題とはなにか?
QRコードが統一規格になる上で課題は以下のものがあります。
- 国内事業者間で番号の重複を防ぐルールがなく二重決済につながる可能性
- 統一の過程でコストがかかり手数料の事業者負担がうまれる可能性
- 日本国内の事業者のQRコード以外は統一できない
1つ目の課題は二重決済です。
例えば、
ペイペイとLINEPAYが一見同じ支払いコードになるのは
便利ですが、支払ったかどうか、同じ商品かどうか
判別するコードがないというのが1つ目の課題です。
この場合、極端に言えば、
AさんがLINEPAY、
Bさんがペイペイ
で同じ支払いをしてしまい
二重引き落としが生まれるリスクがあるということです。
次に、手数料の事業者負担です。
統一規格を構想しているのは、
経済産業省、産業界、大学などで組織される
「キャッシュレス推進協議会」が行っています。
ここで決まったルールが適用されると、
それに応じて既存のシステムを
改修する必要があります。
そして、自社内コード以外も管理する手間が増えるため
必然的に管理コストが上がり、事業者の
負担が大きくなってしまうということです。
そして、海外QR事業者の対策問題もあります。
あくまでこの統一規格は、日本固有のもののため
中国で既に普及しているWe chat PayやAliPayなどは
統一規格への参入が想定されていません
つまり、
いくら国内事業者で統一しても、
AliPayなどのために別な端末や
QR読み取りの方式を考える必要があります。
このような問題から、
統一規格は早くも課題にぶち当たっているというのが
今の状況ですね。
統一規格にするメリットは?
ただし、
これだけの課題があるにしても
統一規格にするメリットは大きいと言えます。
統一規格になることで、
どこでも自分の気に入ったアプリで
支払いを行うことが可能になるからです。
例えば、
現在ペイペイはファミマと
ミニストップしか使えませんが、
LINEPayがローソンと提携していれば、
ペイペイは交渉なしに
ローソンで利用することが可能となります。
今までは、サービス事業者が
増えれば増えるほど、加盟店側も
新サービスの仕組みを導入する必要がありました。
このような課題は、
統一規格にすることによって
大きく解消されるでしょう
このようなメリットもある
統一規格ですが、この流れから今後
サービスの淘汰が始まっていくと
予想されます。
統一規格で事業者の8割が淘汰される?
2018年は多数のQR決済アプリが排出されました。
ペイペイ、LINEPay、メルペイ、楽天ペイ、d払い、Pring….
こうしたサービスが現在乱立しているのは、
独自規格でそれぞれ販路が別だからこそです。
今回の件で統一規格になるとすれば、
今後想定されるのは
「使われるサービス」と「使われないサービス」が
より顕著に分かれてくることが想定されます。
そして、その選定基準は
「使いやすいかどうか?」
「還元率が良いか?」
「特典があるか?」
という、まさに既存のクレジットカードと
同じような戦いに市場が変化するフェーズと
想定されます。
「1位のサービスは人気だからみんなが使うけれど、
全部まかなえるから3位のサービスは使わなくていいよね」
といったことが普通に起きる可能性が高いです。
つまり、
統一規格が実施されることで、更に
各サービス事業者の顧客囲い込み&バラマキキャンペーンが
実施される可能性が大いに考えられます。
是非、このタイミングで、
QR決済で良いサービスを探しながら
還元率が高い、お得なキャンペーンを
積極的に利用していくのが良いのではないかと
思います。