QR決済のメリットは以下のとおりです。
- お財布がいらない。
- スマホ1つで決済できる。
- お店側に初期費用がかからない。(安価)
しかしこのメリットだけで、QR決済を使うべき!とはお世辞にも言えないのが現状です。
理由はシンプル。QR決済はNFCよりも遅いからです。
NFCとは何か?
NFC(Near Field Communication)は、かんたんにいえば「かざして通信」するための規格です。短波HF帯(13.56MHz)を利用する、数センチ程度の短い通信エリアが特徴で、スマートフォンなどの小型端末にNFCチップを搭載すれば、他のNFC対応機器と近づけて通信する機能を持たせることができます。
平たく言えば、「かざせば決済できる機能」です。
一般社会では聞き慣れないこの言葉。
でも実は今から10年ほど前、この規格は一度大ブレイクをしています。
「おサイフケータイ」というものです。
携帯電話をかざせば支払いが出来るおサイフケータイというものが日本でヒットしていました。
Felicaという名前が日本では有名ですね。
FelicaはNFCをベースに日本で発展した決済手法ですが、iPhoneをはじめとしたスマートフォンの台頭により機能として削られてきました。
しかし、2016年に、iPhoneの新型機能として再びやってきました。
これはApplePayとも言われています
FelicaとQR決済の違いとは?
ApplePayは前述したNFCをベースにソニーが作成した「Felica」という規格をもとに搭載されています。
NFCを用いたApplePayを使うことで、読み取りにかかる時間はコンマ数秒あっというまに即時決済をすることが可能です。
対してQR決済は、まだまだ時間がかかります。
QR決済を行うためには、アプリを開きQR読み取り画面を開き、約1秒ほどQRをスキャンする/される時間が必要となります。
このわずか0.X秒のタイムロスが大きなストレスを生んでしまいます。
実際、楽天ペイ等に関しては「遅い」「決済までメンドウ」という意見もいくつか上がっていますね
単純に決済の利便性のみに焦点を当てればSuica等も利用でき、タイムラグの短いFelicaを用いた方が効率が良いのです。
では、そこまでして何故QR決済が使われるのでしょうか?
QR決済のメリットは加盟店側にあり。
QR決済のメリットは店舗側の導入のしやすさです。
NFCやクレジットカードは簡単で便利ですが、ネックは価格です。
初期費用に加えて、手数料が3%程かかります。最近では無料で使えるAirREGI等も出てきましたが、手数料はやはり3%かかります。
そこで出番になるのがQR決済です。
QR決済であれば、小規模店舗でも導入が手軽ですし、スマートフォン1台あれば簡単に導入が出来るので手軽に利用可能です。
QR普及のシンプルな条件とは?
以上の理由から、今後もっとQR決済が普及するために必要な
2つの条件が導き出されます。
- 小規模店舗がQR決済を導入する。
- 消費者が気軽にQR決済を利用する。
小規模店舗にもっと普及し小銭を使うような形でいつでもどこでもQR決済が利用されるそうなって初めて、QR決済を使う意味が出たと言えるでしょう。